ACHIEVEMENT

 

活動成果

【活動報告】2023年 第3回 World Bosai Forumでの指定国立大災害科学世界トップレベル研究拠点の企画セッション

2023年3月31日


日時:3月10日―11日

会長:仙台国際センター

テーマ:World Bosai Forum、 指定国立大 災害科学世界トップレベル研究拠点、AOS、レジリエンス社会

令和5年3月10−12日に第3回World Bosai Forumが仙台国際センターで開催されました。東北大学国際災害科学研究所の 指定国立大災害科学世界トップレベル研究拠点(以下拠点)は「Holistic Approachによる災害レジリエンスの再構築」を目標とする理工学・医学・人文社会科学の学際学理を災害レジリエンス学として体系化し、それらの研究成果の発信と社会実装を推進するために、3月10日と11日両日に合計3つのセッションを企画しました。

災害科学国際研究所の拠点として主催した3月10日のセッション1では「レジリエントな社会を実現するための国際・学際連携に向けて」をテーマとして、環太平洋大学協会(APRU)の最高責任者であるThomas Schneider教授からAPRUと東北大学との今までの連携について、拠点の災害実践・理学・人文学・医学のそれぞれの研究領域から報告がありました。

セッション2では、クロスアポイントメント教員となっているロンドン大学(UCL)、ハーバード大学、ワシントン大学(UW)の研究者による活動報告と研究プロジェクトの進捗報告がありました。国際共同研究成果報告では、UCLのアンドレア・レヴェシュ教授、ハーバード大学のアンドリュー・D・ゴードン教授、UWのランドール・ルベック名誉教授から様々な分野の災害研究成果について発表があり、各分野で国際的に活躍する研究者による最先端の災害科学の知見が共有されました。また、APRUのジョン・ランドル教授からマルチハザードプログラムについて、これまでの10年にわたる活動の成果と今後の活動計画などについてのご講演がありました。さらに、慶応義塾大学のラジブ・ショウ教授から、2019年に創刊された災害国際ジャーナルであるProgress in Disaster Scienceの編集の近況とご自身の災害研究の成果がご報告されました。クロージングスピーチとしてワシントン大学の名誉教授と東北大学特任教授となっている大内二三夫教授から未来の災害科学研究が今から向けるべき未来の方向について提言がありました。

                         拠点セッションの登壇者と主催メンバー

3月11日のセッション3では、大学の世界展開力強化事業(レジリエントな社会を創造する日英米大学の国際連携)主催のセッションが開催されました。このセッションでは災害とジェンダーの観点からD.E.I.(Diversity Equality Inclusion)を実践してレジリエントな社会を目指することをテーマとして、UCL IRDRのピーター・サモンズ教授、 UCL IRDRジェンダーと災害センターのモウリーン・フォーダムセンター長とプナム ・ヤダブ副センター長、防災科学研究所研究員の松川杏寧氏から様々な観点についてご講演を頂きました。また、 UCL、SOAS3、ケンブリッジ大学とワシントン大学の大学院生による東日本大震災のフィールドワークの報告、登壇者全員によるD.E.Iの実現とインクルージョン防災への進歩のための熱いディスカッションで災害レジリエンスの実現の可能性を発見しました。

      大学世界展開力強化事業セッションのデスカッションの様子

今回、災害研究所の拠点の活動としては第3回World Bosai Forumで重要な役割をになっていることが報告されたのみならず、世界の様々な研究者の方々、研究センターと大学との強い連携を持っていること、そしてそれらの様々な機関、大学と連携して国際的な共同研究や減災活動を通じ、レジリエント社会の構築、さらに世界防災力を強化することへ貢献できると期待されます。

文責: 東北大学- 災害科学国際研究所 指定国立大 災害科学世界トップレベル研究拠点 専任教員