ACHIEVEMENT

 

活動成果

【活動報告】ワシントン大学―東北大学アカデミックオープンスペースの ワークショップ(2023/1/17―2023/1/19)

2023年3月07日


テーマ:災害とヒューマン・レジリエンス:誰も取り残さないためにはどうしたらよいか
会 場:ワシントン大学スミス記念講堂
災害研関係者名:江川新一、奥山純子、パク・ヘジョン

令和5年1月18日(水)に東北大学・ワシントン大学のAcademic Open Spaceの第2期の初めてのワークショップの一環として災害医学研究部門の江川新一教授が特別講演を行いました。AOSに関係する世界トップレベル災害科学研究拠点、世界展開力プロジェクトにおいて「災害」をキーワードとして、東北大学とワシントン大学の間で幅広い連携を強め、共同研究と人材交流をすすめようというものです。
 AOS第1期においては、理工学系(物理学・化学・計算工学など)とする連携が築かれてきていましたが、災害医学研究部門においても災害における被災者のメンタルヘルスをはじめとする保健医療ニーズに関する共同研究が奥山純子助教とワシントン大学看護学部との間で推進されていました。新型コロナウイルスパンデミックのために、相互訪問ができない状態が続いていましたが、第2期の活動においても保健医療の分野でも連携を強めていくこととなりました。ワシントン大学の名誉教授で、現在は東北大学国際連携推進機構の大内二三夫特任教授のご高配により、ワシントン大学の医学部、看護学部、公衆衛生学、さらに都市建築の研究者がいくつかのミーティングを行い、ネットワーク形成と共同研究の推進にむけた情報交換を行いました。
 江川新一教授は「災害とヒューマン・レジリエンス:誰も取り残さないためにはどうしたらよいか」と題し、由緒あるスミス記念講堂においてワシントン大学の幅広い災害科学関係者・実務者・保健医療関係者に対して特別講演を行いました。「災害」をキーワードにすることにより、分野が異なっていても、さまざまな分野横断的な共同研究のシーズが生まれることを期待しての特別講演です。ワシントン大学の医学部・看護学部が共同主催し、プロボスト室が後援する全学的な講演会となりました。
 江川新一教授は災害リスクを形成するハザード、曝露、脆弱性、対応能力の関係性、災害リスクを減らすこと(防災)の科学的な方向性、レジリエンスの考え方と社会をつくる人々のレジリエンスの考え方を説明し、女性、子供と若者、障がい者、高齢者、移民、難民、貧困沿うなど災害時に弱い立場におかれる人々こそが防災の新たなステークホルダーとなれるような社会を形成することによって、誰一人取り残さない防災の可能性ができると主張しました。
ワシントン大学麻酔科の南立宏一郎教授に医学・看護・公衆衛生を含む保健医療分野の代表者になっていただくこととなり、東北大学医学系研究科のそれぞれの専攻との連携を進めていくことにつながっています。

伝統あるスミス記念講堂

講演する江川新一教授

ワシントン大学によるポスター

ワシントン大学公衆衛生学専攻の壁に掲げられているHans Rosling 教授(カロンリンスカ研究所、 Factfulnessの著者、1948-2017)の格言:「世界は数字なしに理解することはできない、しかし、世界は数字だけでは理解できない」グローバルヘルスはワシントン大学医学部の中でも大きな位置を占めています。

文責:江川新一、奥山純子、パク・ヘジョン(災害医学研究部門)